素晴らしきかな「琥珀色の空想汽譚」
黒イ森さんの初商業本となる「琥珀色の空想汽譚」が1月29日に発売となりました。
昨年予約注文していた「Amazon限定版」が手元に届きましたので、その内容のご紹介と感想を、そして黒イ森さんについてアレやコレやを書き連ねてみたいと思います。
開封の儀!
本誌はA5サイズですが、A4をひと回り大きくしたくらいの化粧箱に収められています。 てっきり配送時はポストに投函されるもんだと思ってたのですが、しっかりした化粧箱に収められていてビックリしましたよ。 いくら限定版とはいえ、初の商業本でコレはめっちょ凄いなと思いました。
というわけで 開封の儀 です!\(≧▽≦)/
蓋を開けると、本誌とタロットカードが収められていました。 化粧箱の空と雲のデザインも素敵ですね〜。 上の写真には写ってませんが、直筆サイン入りのイラストカードセットも同封されています。
フルカラーながら128ページのボリューム。 正直ここまでボリュームのある本だと思ってなかったんですが、同人誌やネット上で公開した過去作品も収録したイラスト集という側面もあるので、ここまで濃密な内容になったんだなと納得です。
表紙にはさわやかなイメージの主人公、バックには物語の舞台となる書艇(飛空艇)。 たなびく髪と空で「風」を感じさせてくれる素敵な表紙だと思います。
実はカバーを外した状態の外装も素敵でして。 写真ではわかり辛いと思うのですが、セピア色の紙に細かいカラーチップがちりばめられています。 文字や模様は金のインクで、古書っぽい雰囲気が出てて素敵ですよね。
こちらは2枚1組のイラストカードセット。 その1枚に直筆サインが書かれています。 (黒さんサイン書きお疲れ様でしたよ!)
実はこのイラストカード、裏面を見るとポストカードとなってます。 そのうち1枚にはメッセージが書かれてまして…。 ぱっと見、本誌の内容からの引用かな? …と思ったんですが、読んでみたら違いました。 主人公の少女からのメッセージでしたね。(*´∀`*)
こちらはタロットカードです。 大アルカナと言われる22枚のセット。 箱に描かれた水晶が黒さんらしいというかw
占い事にはとんと関心が無いので、ただその素敵な絵柄を眺めるだけですが、どれもホント綺麗なんですよね〜。 実際に占いで使うにはもったいないですねぇ。
読んでみた感想
「心に傷を持つ者にしか見えない、古書と珈琲を扱う書艇」というファンタジー。 そして随所にちりばめられている「スチームパンク」の舞台や衣装。 「イラスト集」という側面と、その作品たちの世界に誘うための「ストーリー(漫画)」という側面。 空想世界と現実世界、過去と現在…時空が入り乱れつつも、全体としてはひとつの世界観を構築している…という、とても不思議な雰囲気の構成でした。
過去の同人誌や、Twitterなどのネットで公開された数々のイラストは、いくつかの「テーマ」に沿って複数作品を制作する…というのが黒さんのスタイルのような気がします。 それらの異なるテーマの作品群を、訳アリの登場人物が「古書を求める」という形でそれぞれのテーマに沿ったイラスト群に導入されていく…という手法は、ホントに見事だなと感嘆しました。
黒さんのイラストって「温かみ」と「力強さ」が同居する、なんとも言えない独特の雰囲気があって、1枚絵から感じられる想像の幅がハンパないんですよね。 とまぁ、そんな小難しい話はともかく、兎にも角にも美しいイラストと、ふんわりと切なく優しいストーリーに浸ることができる1冊だと思います。
この不思議な雰囲気が気になる方には、ぜひ手に取って欲しい1冊です。
黒さんのコト
ヨツユちゃん完成 #ff14 #ff14イラスト #ヨツユ pic.twitter.com/xwIKUWEQlx
— 黒イ森/初画集発売中 (@kuroimori_twee) June 10, 2018
私は黒イ森さんのことを勝手に「黒さん」と呼んでますが、黒さんのことを最初に知ったのは、確かこのヨツユのイラストがTLに流れてきた時だと思います。 このヨツユがとにかく印象的で、過去絵も拝見して、とにかく凄い絵師さんだなと思いフォローさせて頂きました。
5周年おめでとうございます!少し気を抜けば折れてしまうマラソンのような毎日の中でFF14は私にとって小さな給水所のような存在です。5月にイヴァリースを遊びたくて復帰しましたが、良い事が本当にたくさんありました。ただただ存在してくれてありがとうございますと伝えたいです。#FF14 #FF14PVP5th pic.twitter.com/ZlPqUi0flQ
— 黒イ森/初画集発売中 (@kuroimori_twee) August 30, 2018
その後、新生FF14の5周年記念企画への投稿もして頂きまして。 5周年の時はこのツイートが一番反響が大きかったはずですが、陰ながら流石だなぁ〜と思ってました。
黒さんとはこの企画のちょい前あたりからTwitterでやり取りするようになってたのですが、2018年11月に開催されたコミティアの会場で初めてお会いする事になりまして。 その時サークル参加されていた皆川史生先生のブースに伺った時、先生から「15分くらい前に黒イ森さん来てたよ〜」という情報を頂きまして、せっかく同じ会場にいるのなら…と連絡取ってみたら是非会いましょうと。 で、実際にお会いしたら、最初に挨拶だけと思っていたのに色々話が盛り上がってしまい、初対面で結構お話してましたw
色々話をしている中で「実は同人誌を作ってみたいけどどうすればいいのか…」という話を聞いて、正直驚きました。 あのクオリティの絵をたくさん描かれているので、既に同人活動されていると思っていたんですよね。 それならばとれんさんやかぱさんを紹介してみたりして、同人誌の作成を応援してました。
その後、無事同人誌が出来るんですが、やはりというか、初作品からとんでもないクオリティで、人気もどんどんうなぎ登りで。
気が付けば「FFBE幻影戦争」へのイラスト提供といったプロとしての活動も始められ、「FINAL FANTASY XIV FREESTYLE ART」のアーティストとして抜擢されたりと、猛スピードで活動ステージを広げている印象です。
実際何度かお会いして、お話してみて感じるんですが、創作に対するスタンスがとにかく熱いんですよね。 物事の考え方もしっかりしているように感じますし、新しい事への挑戦も思い切って進めてみる姿勢も素敵だなと思います。 でも、話してみると意外にお茶目な面もあったりしてねw そんなこんなで、人としてとても魅力的な方だと思います。
なんというか、活動ステージの駆け上がり方がとんでもなく速くて、ちょっと目を離すと遠くに行きそうな感じもあるんですが、久々に会ってみたりすると、いつもの黒さんがそこにいたりします。 まぁ、これまでの活動において、色々な悩みや葛藤を抱えながら進んでいるって言うのも見て取れてますし、これからももがきながら前に進むんだろうなと想像します。 でも、黒さんならきっと良い方向に向かって行けると思いますよ!!
このご時世なのでしばらくは無理だと思いますが、また、機会があれば、ゆっくりお話ししたいですし、これからもいちファンとして応援していきたいです。
最後に改めて、初商業本の発行、本当におめでとうございます!!